まもなく1歳を迎える我が子は、ごはんの時間が大好き。お腹いっぱいになっても満足せず、気づけば1時間もダラダラ食べ続けることも。「まだ食べていても40分ほどで中断した方がいい」と習慣改善をすすめられるも、癇癪を起して泣き叫ぶ我が子を想像し、思わず顔がくもってしまう私…。それを察した保育士さんが「思い通りにならないことがあると伝えることも、大切な教育ですよ」と笑顔で教えてくれた。
確かに、世の中は思い通りにならないことの方が多い。容姿や人間関係、介護や子育て、天災や病気・ケガなど、生活していれば逃げようのない不安やジレンマに苛まれる。“いいことばかりじゃないからさ”。少し前、ふと耳にしたCMソングに思わずうなずく。そう、人生は「なんでこうなっちゃうの?!」という逆境の連続で、いつまでも誰かになんとかしてもらえるわけではないのだ。
誰もが、大なり小なり、そんな逆境を乗り越えようとして生きている。正当化してみたり、リベンジを誓ったり、笑いに変えたり…。たとえその選択が「逃げる」でも、自ら考え、選んでなんとか乗り越えてきているのだ。いわば、それはどんな風に生きるか、どんな大人になるかを選択しているということ。逆境は成長するための絶好のチャンスであり、意図的に与えることはあっても、そのチャンスを子どもから奪ってはいけない。
離乳食が進み、ついに初めてのご飯粒に挑戦!
手づかみでパクパク、おいしそうに食べてくれました!
思い通りにいかないとき、何を選択するか…その答えをすぐには与えず、信じて見守ること。それこそが親の役目であり、どんな習い事よりも大切な教育なのかもしれない。手助けできないのは心苦しいが、それは親の逆境、成長のチャンスでもある。日々の成長を息子と競うつもりで「親」していこう!と思う今日この頃である。

PROFILE
株式会社メディプラス代表取締役 社長 恒吉 明美
1973年生まれ。自らの肌悩み解決のため、皮膚科勤務を経てメディプラスゲルを開発。
近年、肌と心の関係性に着目し、ストレスオフ活動(オフ活)を推進中。